販売業界が変わった
海老もこれくらい大きくなれば海の宝石を座布団にして寛げるものです。
週末、百貨店の北海道物産展に行ってきました。
北海道へ行くのはもう少し先になりそうなので、一足先にグルメの一部を解禁です。
大型商業施設へ赴いたのは久々でしたが、催事フロアは2019年以前の人だかりをを見せていました。
すし詰め、とまではいきませんが、大きな通路でも人を避けて歩くほど往来がありました。
あの頃と顕著に変わったのは、販売スタイルです。
大声で呼び込みをして、試食販売で人だかりを作る伝統の戦略はできなくなってしまいました。
ウロウロと店の前にやってくるお客さんに声をかけて、売り場の見た目と説明する力で売り込まなくてはなりません。
ちなみに上の海鮮弁当は、その必要はありません。
チラシのど真ん中に掲載される祭りの目玉ですので、私のように釣られてやってきた客が大人しく列に並ぶのを捌くだけで完売します。
難しいのは、一見すると地味で人を集めにくい調理前の食材です。
例えば、パック済みの肉。
こちらの画像は全く関係のないネット拾ってきた別の物産展ですが、似たお店が多くありました。
フラッと立ち寄っても何を買ったらいいか、よくわからないですよね。
ただ、試食ができなくなって1年以上が経ち、スキルも磨かれているのでしょう。
上手く説明した販売員さんと、想定外の買い物をしてしまった佐藤の会話で、その技術をご紹介します。
言葉の巧みさに手が伸びる
「お客さん、うちは畜産農家なんですよ、新鮮な牛肉、良かったら見てってください」
(簡潔な店紹介)
『へぇ〜』
「今、フレーク状の加工肉が流行ってますが、私たちはこのような冷凍ミンチ肉をそのままご飯に乗っけて食べるんですよ」
『えっ?!生で食べたらお腹壊すんじゃないですか?』
「豚肉ですと生肉には満遍なく菌がいるんですが、新鮮な牛を適切にカットすると菌を避けられるんです。もちろん、生食での販売は禁止なので”食べられる”とは言えないのですが”私たちは食べます”」
(畜産農家が話す信頼性)
『生の肉は好きだけど、、、』
「アツアツのご飯の上に乗せるとご飯の熱で脂が溶けて甘くなるんですよね。そしてわさび醤油をサッとかけて食べるといくらでも食べられますよ。出汁をかけてお茶漬け風も格別です」
(想像させる表現で感情を刺激)
『美味しそう、、、家でそれやりたいです!2個ください!」
、、、とこんな具合です。
やりとりを振り返ると、完璧な構成ですね。
キャッチーな言葉で足止めして、畜産農家ならではの信頼できる話で商品を紹介して、最後は感情に訴えて購買させる。
見事です!
何十人、何百人とお客さんを相手にしてからこそ見出した極意でしょうか。
偶然、プレゼンテーションの説得の基本にも通ずるところがあります。
販売や営業を極めるためにCSAで学ぶのもいいですね!
おそらく今、最も変化を求められている業界ですから。