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最近心が動いたエピソードは?
先日、ワークショップに参加してきました。
チームになって経営に関するアイデア出しとまとめをして、発表する形式です。
6〜7人×5チームで30人ちょっとの参加者がいました。
進行は別会社のコンサルタントが担い、定刻になって挨拶もそこそこに、まずは一人ひとり改めて自己紹介をするよう指示しました。
全員同じ会社とはいえ、普段直接関わらない人がほとんどなのでお互いの情報が充実していないからです。
「名前、社内で従事する業務、それから最近心が動いたエピソードを簡単に話してください」と促しました。
よくありますよね。
縛り付きの自己紹介です。
このテーマ、私が真っ先に思い浮かんだのは、前日に弟から急に結婚の報告を受けた話です。
めでたいのはもちろん、律儀に報告する対応に感心しました。
あなたが最近心が動いたのは、いつ、どんなときですか?
何を伝えたいか
端に座っていた方にマイクが渡り、順に話していきます。
「息子が中学のテストで学年1位を取った」
「久しぶりに実家に帰って両親と食卓を囲んだ」
「我が子が初めてパパって呼んでくれた」
家族の話が多いんですよね。
私が思い付いた弟の話も同カテゴリでした。
幸せな会社なのか、テーマから想起しやすいのか、身内自慢が続きます。
このような場面ではそれほど考える時間はありませんし、和やかな話で次の人へ回すのも必要ではあります。
ただ、社内で目立ってオイシイ仕事を手にしたいなら、何を話せるかではなく何を伝えたいか、どう伝えるかまでを考えてエピソードを選ぶべきです。
たかだか自己紹介と思われがちですが、全員が自分に注目してくれる時間は貴重なビジネスチャンスです。
経営に関するワークの前にするのが家庭円満のアピールで十分だろうか。
前の人も身内の話をしているが、続けて似た話をしてもいいのだろうか。
私が「遂にアップルの新製品発表会のニュースが出ましたね!MacBook Proの新型が出ると思うと、今から心拍数上がります」と切り出したら、少しだけ周囲の顔が上がりました。
どう伝えるか
人と違う内容を話せばいいだけではありません。
下手をすると変わり者扱いされるだけですからね。
独自の話題を選択したら、伝え方でも違いを見せつけましょう。
上のアップルの話では、
「新しいおもちゃは、私を子どもにさせます」
と続けました。
最新の情報機器への関心の高さを比喩を用いて表現しています。
MacBookをおもちゃと言って、楽しみに待つ自分を子どもと言い換えるだけで文章の聞き応えが格段に増します。
「私は、新型MacBookが楽しみです」
「新しいおもちゃは、私を子どもにさせます」
内容は同じです。
ですが、伝え方を変えるだけで平凡なアップル信者が、機器にこだわる優秀なビジネスパーソンに変化するんです。
ワークの前に、ここまで存在感を出せれば及第点ですね。
誰もが平等に得られるチャンスである自己紹介、侮れません!