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タッチレス・ストアレス...広がる「レスの経済」
先日、新しい日経の連載が始まりました。
配達員に会わなくて商品が受け取れるタッチレス、店舗が必要なくなるストアレスなど、キャッシュレス化が進んできたトレンドを解説しています。
思えば、私もしばらく現金は使っていません。
Amazonに楽天、PASMOにPayPayをインストールしたスマホがあれば生活が日常の買い物の大半が充足できます。
財布を見れば、減ったのは現金だけでないと気づきます。
ポイントカードも診察券も減っていますね。
仮想空間で代用可能な物体は次々に消えていきます。
本は人差し指でスワイプして読むようになってきています。
カメラ越しの上司の説教が鬱陶しいときは音量を下げられるようになりました。
レス経済が進めば変わるのは決済方法だけでありません。
日常や仕事が変わります。
連載はこれから、第4次産業革命や働き方改革へと展開していくのではないかと予想しています。
デジタルはツールでしかない
以前、百貨店(の中のテナント)で働いている頃に、接客ロールプレイングコンテストなる競技がありました。
若き日の佐藤は口の上手さだけで百貨店の中で3位に輝きました。
今でも自慢なのですが、世の中は既に接客を磨くよりECサイトの構築をした方が稼げる時代になりました。
企業や行政が求める人材はITとマーケティングが中心です。
店舗での接客応対に特化した販売員は以前ほど重宝されないでしょう。
ただ、ショップの販売員が要らなくなったのかと問われると、そうではありません。
販売は店舗でお客さんに商品説明する仕事だと思われがちですが、実際はHP更新やSNS施策、DM送付やVMDなどマーケティングの領域を担います。
ストアゼロにならずともストア減に直面している現在は、対面販売以外のマーケティングの比率が増えているでしょう。
これら、直接ではないITを駆使したでの集客や販売促進をデジタルマーケティングといいます。
話題の分野ですから学んでいる人口も多いです。
あなたの周りでも「デジマ、デジマ」と略して呼んでいる方がいるはずです。
もちろん、長崎観光の話ではなく、これからのビジネスの話です。
カタカナが多いのでやたらと難しそうですが、HP作りやSNSの使い方、SEOなんかは勉強すればすぐに理解できます。
ただ、それだけでは役に立ちません。
あくまでも、デジタルはツールに過ぎないからです。
デジタルツールはアナログスキルによって生きる
販売に関するデジタルツールを使いこなすのは対面での接客で培ったコミュニケーションの能力です。
これまでお客さんに伝えていた商品の情報が、デジタル環境での伝達に置き換わっただけなので、本質は変わりません。
直接話して伝えられる人は文字でも伝えられます。
デジタルを学べば対話に代わるコミュニケーションの場を創出できますが、発信はプレゼンテーションのスキルを要します。
すなわち、どうやって伝えるかを決めるのはツールの知識ではなく、論理的に思考を整理する能力と、幅広い表現力です。
実は、店頭での商品説明は簡単です。
商品を見せればある程度お客さんは理解してくれます。
比較して、無形営業は難しい。
商品が商品画像になったとき、お客さんが得る情報量は減ります。
補うのは販売員の論理力・語彙力です。
「このシャツはカッコいいですよ」ではなく

とか

などの言葉で魅了し、説明する力が必要になります。
CSAで学ぶ人たちは、言葉を学ぶ必要性に気づいている人です。
デジタルツールのスキルが生きるのはアナログな実力がある人種だと分かった人です。
自ら学べる範囲と人から教わるべき分野を理解している人です。
いつでもお待ちしております!