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面接を攻略しよう!
今回は中学生、高校生へ向けて面接の極意をお伝えします。私は学校の先生ではありませんが、プレゼンテーションを教える講師という立場で、多くの会社員や学生が“伝える力”によって成功する姿を見てきました。
私自身も大学時代の話にはなりますが、就職活動時は履歴書に「プレゼンテーションが得意です」と書いて、面接で実際にそれを証明して、希望の会社から内定をもらいました。
中高生にとっては、初対面の大人の前で自らをアピールする機会はまだ少ないと思います。ですが、大人になると、就職活動、昇進試験、得意先への売り込み、社内発表など、人前で話す場面がこれから幾度となく訪れます。
そして、それは全て人生の分岐点となるような重要な局面です。今、面接が怖いと感じていても大丈夫です。かつての私もそうでした。
ただ、大学時代にプレゼンテーションを学んで話すのが得意になってからは、“話す”が武器になったのです。高校や大学に入学するための面接の前に対策できたら、すぐに結果となって自信もつきますので、学ぶなら今がベストです。
もうすでにインターネットや本などで、面接対策の情報を手にされている方も多いでしょう。大いに 参考にしてください。そこにはおそらくこんな教えが書かれていますよね。「清潔感のある身だしなみにしましょう」「志望動機にはその学校ならではの要素を踏まえましょう」「具体的なエピソードを話しましょう」などなど、どれもそのとおりです。これらは基本中の基本ですから、みんなやってきます。
できれば、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
面接官はなぜちゃんとした格好の生徒を採用したいのか、なぜ志望動機にオリジナリティが必要なのか、なぜ具体的な話をしたほうがいいのか。ここにヒントがあります。
面接対策では何を話せばいいのかばかりを考えがちですが、実は、面接官が何を考えているのかを想像するのが遠回りのようで近道です。なぜなら、面接は生徒と面接官のやりとりが繰り返される“コミュニケーション“だからです。
面接官は、まずはあなたの情報を知って「あなたはこういう人なのね」と理解します。次に、信頼できるかどうかをチェックして「あなたなら大丈夫だね」と思い、最後に情熱を感じて「あなたを合格させたい!」と心が動かされます。
つまり、ちゃんと話して、あなたの魅力とやる気を伝えるのが大切なのです。学校や習い事などに忙しいあなたのために、学びを一つの記事にしましたので、一緒にスキルを身につけていきましょう!
① あなたがどういう人なのかを伝えられるようになりましょう!
得意科目、休みの日の過ごし方、将来の夢、自分の性格などをちゃんと説明できますか?自分自身への深い理解は意外とできていないものなので、今一度、自分の特徴について、紙に書き出してみましょう。
ただ書くだけでなく、「なぜ?」を自分に問いかけながら書いていくと道が拓けます。紙には「理由」まできちんと書きましょう。社会科が好き、なぜだろう、偉人たちから教訓を学べるからだ、それはなぜだろう、歴史は成功と失敗を繰り返した記録だから、、、とあなたの興味が整理されるのです。そうなると、話すネタになります。
面接で「得意科目はなんですか?」と聞かれたときに

というのと

と答えるのとでは情報量が変わります。
将来は建築家になりたい、なぜだろう、まだ誰も見たことないようなカッコいいデザインの家を作りたいから、それはなぜだろう、家は住むだけじゃなく毎日見る芸術品だと思うからだ、、、など、一段ずつ心の内部へ入っていって理由を探りましょう。
その内部を表現すれば、言葉を通じてあなたがどういう人かが伝わるのです。自分の情報と「なぜ?」を広げていくと何でも答えられるようになります。ポイント①はあなたがどういう人なのかを伝えられるようになりましょう。
そのために、紙に書き出して、「なぜ?」で情報を深堀りする、でした。
② 面接官に「この人なら大丈夫!」と信頼してもらえるような話をしましょう!
面接時間は10分程度でしょうが、そこで安心してもらえるかどうかが重要です。だから、第一印象である身だしなみや声の大きさ、姿勢の良さ、目線がキョロキョロしないで面接官を真っ直ぐ見られるかなどが入口の評価となります。
10分ではなく10秒だったらパッと見の姿を整えれば合格するでしょう。
ですが、実際は10分もあります。
よく「面接は第一印象で勝負が決まる」などと言いますが、それは、第一印象が高評価で、話していく中で見えてくる第二印象や第三印象もそれを裏切らなかった場合です。「お!この人良さそうだぞ!」と思わせて、話してから「やっぱり素敵な生徒だ!」となるから合格なのです。
見た目を磨くのと一緒に、話す練習をしましょう!嘘なく誠実な受け答えをしているか、質問の意味を分かっているか、会話が続くか、事前に受験する学校を調べているかなどを確認されます。
合否がかかる大事な場面ですから、ついつい自分をよく見せようとしていつもより力が入りそうですが、相手が一番会話しやすいと感じるのは自然体の姿です。
友だちと普段話すときは目を見て、違和感なく身振り手振りができて、表情が柔らかですよね?これがいいのです。自然な振る舞いの習得こそが攻略法です。もちろん、話すのは敬語で、用意してきた自分の話をします。
そのため、ポイント①で整理した自分の情報をもとに、先生や両親などの周りの大人をつかまえてたくさん話す練習をしましょう。
作った文章も添削してもらいます。褒められると自信になりますし、「もっとこうした方がいいよ」とアドバイスがあれば成長するチャンスになります。一人で考えずに客観的な視点が入れば、表現が洗練されていきます。面接も勉強と同じで、積み重ねた人が評価を獲得するのです。
ポイント②は面接官に信頼してもらうために話す練習をしましょう、です。
ポイント①とポイント②を繰り返せばどんどん話し上手になります。お気づきだと思いますが、面接での話題の中心は“あなた”です。面接官が急に「私の趣味はね〜」なんて話し始めたらびっくりしますよね。
つまり、自己理解ができて、それを自然に話せればいいのです。簡単そうですよね。でも普段の生活で求められるのは「ノリが分かる」とか「空気を読む」とか「友だちと一緒にトイレに行く付き合いの良さがある」とかの受け身の力ばかりなのです。
日本人は“話す”より“聞く”に注目しているから、ちゃんと話すのが苦手です。なので、かしこまった話し方は訓練しないとできません。「なぜ?」を書いて自分が分かって、話す練習をして慣れる。この繰り返しが面接対策になります。
③ あなたの情熱を伝える
そして最後に、仕上げが残っています。話す技術があるのを面接官に理解してもらったら、あとは、ハートです。と言っても、大きな声を出すとか目を見開くとかそういう類ではありません。将来を見据えた真っ直ぐな志を、この先の高校生活・大学生活を想像しながら語るのです。
そのために、今すでに行動しているのも伝えます。これは、例があった方がわかりやすいですね。
例えば、サッカー部だったのであれば、

なんてアピールをします。
これまで頑張ってきたのも、今の考えも、展望も、情熱が伝わりますよね。「自分、根性あるっす!」って言っちゃダメです。あなたの物語を伝えて、情熱的な人柄を理解してもらうのです。
スポーツをやってこなかった方もいますよね。安心してください。運動音痴の私も運動部とは程遠い人間です。もし帰宅部で勉強もそこそこだったら、例えばこうやって言います。

という感じです。
本当に何もやっていない方、今から風呂掃除をしましょう。親御さんに仕事の魅力は何かを聞きましょう。普段どんなふうに働いているか見てみましょう。
最初はネタを用意しなきゃくらいの気持ちでいいです。やっているうちに情熱が湧いてきます。それを余すことなく伝えましょう。
最後に合否を分つのは、ポイント③情熱を伝えられるかどうか、です。
まとめ
今、将来を不安に思うあなたは正常です。その気持ちがあるから人間は努力して成功するのです。
ペンを握りしめて自分の軸を明確にするところから始めて、大人を前に自分語りができるようになりましょう。
面接本番では信頼を勝ち取り、気持ちの強さが伝われば、良い結果が出ます。面接に受かるのは大きな目標ではありますが、これからの人生、「話せる」というのは強力な力になります。大人になる頃には自信がついて、安心して仕事ができ、収入も増えていきます。
そのターニングポイントは今です。私は皆さんを応援していきますので、これから先の人生を、一緒に切り拓いていきましょう!
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