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あなたの町の宣伝部長は何を言うか
住環境を変えるために都市部からの脱出を試みているビジネスパーソンが増えています。
東京は毎朝満員電車ですし、家賃や物価が高いので、元々負担がかかる地域です。
新しい働き方が台頭してきた現在、都心のオフィスや買い物、レジャーへの利便性で在住を選択していた人が転居を考えるのは必然です。
街から町へ関心の変化が生まれたこの好機に、あらゆる自治体が町の宣伝に乗り出しています。
ただ、町の魅力を外部へ伝えるのは難しく、どう攻めていっていいものかと攻略に腐心しているようです。
もしあなたが自分の住む場所や生まれ育った地域に人を呼び込みたかったら、どのようなアピールをしますか?
今回はそんなテーマで考えてみましょう。
価値の伝え方
あなたの町のおすすめポイントは何でしょうか?
もし東京生まれの東京育ちでしたら、仮でいいので少し離れた地域を思い浮かべてください。
どんな特徴がありますか?
- 緑が多い
- 土地が安い
- 温厚な県民性
- 過ごしやすい気候
- 梅雨がない
- 餃子が美味しい
などでしょうか。
都心と比較するとどれも貴重な特徴ですので都会っ子は興味を示しそうですが、そのまま伝えるのではもったいない。
人を呼び込んで移住してもらうのが目的ですから、相手に大きな決断をしてもらわねばなりません。
言葉によって、相手の行動を変えさせるのは説得です。
プレゼンテーションの中でも高等技術が求められる分野となっています。
使いこなすのが難しいのですが、学んでいて特に面白い領域です。
当記事ではどのような説得技法があるのか3種類をご紹介します。
①信頼性で支持させる
まずは話者への信頼によって説得する方法です。
何かの権威である必要はなく、信用に値すると評価されて気持ちを変えます。
例えば、

この発言は特段に具体的な魅力を語っているわけではありませんが、30年も住んでいるあなたが言うならと気になってしまうのです。
信頼性は話し方にも影響します。
堂々と誇らしげに言うほどに説得力は増して心をつかみやすくなります。
②データで納得させる
次に、客観的な指標により頷かせる手法です。
数字による事実の証明で関心を得ます。

と言われたら、あと数年で定年を迎える会社員は振り向きそうですね。
野菜の生産量や、キャンプ場の数、求人倍率など、町にはさまざまな数字があります。
これらを武器に説得するのも有効です。
③感情に訴える
最後に、相手の心を直接揺さぶる方法をお伝えします。
言葉によって感情を発生させます。

書いているだけでお腹が空いてきました。
実際には餃子目当てで移住する人は少ないと思いますが、描写的に餃子の魅力を伝えられたら気持ちが揺らいでしまいます。
打ち手を使い分けよう
場面によって、信頼性とデータ、感情に訴えるなどの戦術を適宜選んで攻めていきましょう。
自分が住む町がテーマだとシンプルですが、これが商品の営業だと難易度が増します。
まずは簡単な題材で慣れつつ、徐々に臨機応変に対応できるようになりたいですね。
プレゼンテーションは奥が深いですが、ビジネスや日常と密接に結びついているから学ぶ過程も楽しいですよ。