コラム

芸術の発展を妨げる愚行

天才への嫉妬

ごくたまに美術館に行きます。

印象派が云々などとひけらかす知識もないですし、ただのんびりしたいときに一人で行くので滅多に話題にしません。

 

先日、渋谷でフランス巨匠の展覧会が行われていました。

話題の絵画展に容易にアクセスできるのは、都内に住むメリットの一つですね。


モネの睡蓮シリーズの一枚です。

言わずと知れた名画ですね。

 

包み隠さず申し上げると、恥ずかしながらまだこの世界の深みがよく分かりません。

風景や人物の一瞬を切り取る描画の上手さと、想像力を可視化する才能に感心しているに過ぎません。

額縁に入れられる一枚一枚はどれも異次元のセンスで、落書きレベルのキャラクターイラストを描いている人間からすると、全てが尊敬の対象です。

どんなに時間をかけても、決してモネできない、、、失礼、マネできないレベルの差です。

著名な画家だけではなく、アマチュアのイラストレーターであっても同様です。

自らより秀でた才能の前に常に畏怖し、憧れます。

 

否定する愚行

一方で、私たちは優れた存在を破壊したい願望を持っています。

圧倒的な差、足元にも及ばない自力を理解してしまうと、尊敬ではなく憎悪に向いてしまうのです。

立て掛けられた風景の美しさを語るには教養が必要ですが、残念ながら否定するのは簡単です。

今更モネに立ち向かう人はいないでしょうが、同じ時代を生きる出る杭には、程度の低い誹謗中傷が嵐となって降ってきます。

 

ここ数ヶ月作品を出していなかったクリエイターが、最近活動を再開し、休止理由を「心ないコメントに意欲を削がれたから」と述べていました。

持たざる者・磨かざる者によって、芸術の発展が失われていくのは悲しいです。

羨望を捻じ曲げて批判するのではなく、正当に受け入れて批評しましょう。

 

いわゆるコメント力が必要です。

逆説的ですが、適切なコメントを構成する能力のある人は不用意に人を傷つけません。

包み隠さず申し上げると、このあたりの深みは熟知していますので、講座では適宜指導していきます。

 

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