プレゼンテーションスキル

オンライン商談は資料を共有するべからず

会わないけど「はじめまして」

ビジネスの人脈作りルールが変わりつつあります。

初対面の場面では挨拶を兼ねて訪問をして名刺交換をするのが主流でしたが、最近はほとんどありませんよね。

面識のない方と商談をする依頼文には「対面、もしくはオンラインでも承ります」と添えられるようになりました。

控えめな表現ですが、実質はオンライン商談希望です。

今は感染症対策として講じられていいますが、移動もなく会議室の準備もなくビジネスができるこのスタイルは、賢い企業人に選ばれ続けて標準になっていくでしょう。

 

私たちは、画面越しに出会ってチャンスを掴むスキルを求められます。

ですので今回は、オンラインで出会う際に心がけたい3つのポイントを紹介します。

 

①アイスブレイク

まずはお互いの緊張をほぐす必要があります。

言わずもがな万人が意識しているでしょうが、和やかで友好的な雰囲気を作るために軽く言葉をかわして場をならします。

この時間を、かたい氷を溶かすようにぎこちなさを解消するのでアイスブレイクといいます。

ビジネスにおける適度な雑談では、その先に展開する可能性がある話題を用います。

「今日は暑いですねー、そっちはどうですか?」でもいいのですが、

「後ろにオフィスが映ってますけど、がらんとしていますね。出社抑制しているんですか?」の方が良い情報が得られそうですよね。

事前に用意しなくても、画面に映る情報や相手の第一印象、オンラインの慣れ具合などを糸口に、有益なキャッチボールができると良いですね。

 

 

②相手を理解する

これが一番大切です。

当たり前と思われそうですが、自分の道を進みたいがために相手を無視する人が多いんですよね、、、

アイスブレイクが終わって定刻になるやいなや、「では、資料を共有させていただきますね」と言ってくるんです。

それまで参加者全員の顔が映ってフェアな場だったのが、画面を資料が覆うと発表者が進行役に変わります。

私はどちらかというと説明を受ける機会が多いのですが、本当にこの時間が一番しんどいです。

こちらの話したい欲求を抑えてしまうのですから。

サービスの紹介をされる場であっても、通常の会社員なら事前にその会社やサービスの概要くらいは調べておきますから、真剣な時ほど色々と聞きたいんです。

画面を共有されて映っている文字を読まれるターンにされてしまうと、途端にコミュニケーションの勢いが失われてしまいます。

力作の資料があるにせよ、まずは意見を聞くところから始めるのをおすすめします。

 

③プレゼン内容を修正する

相手をある程度理解できたら、その後のプレゼンが変わります。

顧客になる見込みがどのくらいあるか、予備知識はあるか、何を気にしているのかなどが分かりますよね。

この情報が商談ではカギになります。

当然ですが、サービス内容を伝えるよりも、相手のニーズを引き出す方が重要です。

よほど複雑な商品でない限り、資料を見たら大体どんなサービスかわかります。

ですが、クロージングのルートは相手によって異なりますから、探りに行く必要があります。

だから、パワポ資料の共有が要らないんです。

 

私は以前営業職でしたが、誰よりもペラペラな資料でプレゼンテーションに臨んでいました。

使う資料も相手企業の分析資料がメインで、課題を言い当てる材料として使っていました。

 

オンライン主流の現在になっては、資料自体をほとんど使いません。

資料は事前に送ったり後からフォローしたりして、オンラインの貴重な時間は有効活用するようにしています。

本気の商談ほど、資料は少なくなります。

社内資料がパワポだらけなのはビジネスじゃないからです。

 

「あなたのことが好きです。その理由を今からスライド20枚で説明します!」
とはならないですよね。

伝えたいから、自分の言葉を作りたい。目を見て話したい。

目を見たいのは相手からの情報を得たいから。

 

オンラインへの移行期に見直すべきは、システムではなくコミュニケーションです。

 

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