時代が推薦したリーダー
私がプロジェクトのリーダーに推されたとき、人事委員会では「今回はダイバーシティの考え方もあり、比較的若い中堅の佐藤さんをリーダーにしてみたい」と時代にマッチした理由で承認されました。
若い女性が管理職に昇格する場面や若手が試験的に登用される際に最近用いられる便利な言葉です。
その甲斐あって、今も25人を束ねるプロジェクトの旗振り役を担っています。
よくある話ですが、年上の社員に業務指示をするのは気が引けます。
おだてれば調子のいい奴だと言われ、冷静に依頼すれば生意気な若者に見えるので対応に腐心しました。
ただでさえダイバーシティ登用枠だと思われている節がありますから、どこか斜に構えられてしまうんですよね。
新任女性管理職の苦労話をメディアでよく目にしますが、少し気持ちが分かります。
それに、ベテラン社員は見やすい資料作りや緻密なデータ分析など、私にはない能力をたくさん備えています。
目に見えた差がある中で若いだけで持ち上げられて上に行ったと思われてしまうんですよね。
リーダーだから上で、メンバーだから下ではなくて、単なる職務上の役割でしかありません。
と、分かってはいるけれども、一枚岩になる難しさに悩みました。
「ここは任せてください」
どうすれば上手くチームをまとめられるのだろうか、、、とあれこれ考えながら試行錯誤していたのですが、意外なところで自然と解決していきました。
大きな舞台でプレゼンテーションをする機会になると、誰も積極的にならないので「ここは任せてください」とリーダー兼プレゼン担当になってから周りの対応が変わってきました。
全体を指揮して人前で上手く伝えるだけで、チームから「佐藤さんがこれだけやってくれてるんだから、私たちも頑張ります」となってくれるんですよね。
私の会社員人生での成功体験はほぼこのパターンで得られています。
資料作りの天才やデータ分析職人はたくさんいますが、プレゼン請負人っていないんです。
もしエクセルを極めようと舵を切っていたら今のポジションにはつけません
でした。
たまたまプレゼンテーションの魅力に気づいて、偶然チャンスでヒットを打ち続けてきたから今でも楽しく会社員をやれています。
まだまだプレゼンター需要はありますから、よければ全部お教えします。
今より会社に行くのが楽しくなりますよ!