暇な会社員はいない
日頃から多くの仕事が舞い込むビジネスピープルにこそ、プレゼンテーションの機会も突然やってきます。
周囲の期待も高い分、緊張してしまいますね。
とりあえずのパワポ資料はあるけれど、発表のための準備期間は十分には用意されていなくて、声かけの翌日やその日の午後なんてハードな依頼も現場では珍しくありません。
とはいえ、困って何もできないまま、資料だけで人前に出てしまえば、上手く説明できないのは目に見えています。
グラフや表の説明に終始して”プレゼン風”を装ってしまえば、聴衆の心は動かせません。
人前で話すのは苦手だから、ただ時間が過ぎ去ってくれればいいと考えてしまうのはもったいないです。
このブログを購読してくれているあなたには、時間がない場面でも目の前の重役を唸らせるような期待以上のパフォーマンスを出してほしいと願っています。
会社員としての佐藤も、短時間の準備で臨むプレゼンテーションではいくつもの手順を省き、最小限の武装で最大限の武勲をあげられるように努めています。
今回は、急に依頼されたプレゼンテーションで使えるテクニックをご紹介します。
大枠を覚えれば見え方が変わる
なるべく使わないようにしていますが、ビジネスの現場ではパワーポイントが使われています。
ボタンを押すだけで画面が変わって、紙芝居のように内容を伝えられる便利なアプリですよね。
ただ、限られた準備時間を資料作成ばかりに取られてしまうと上の写真のように、資料にかじりつく発表になってしまいます。
手前のおじさん、私には”グラフが細かすぎて心が折れかかっている”ように見えます。
顔が完全に見えているわけではないので真相はわかりませんが、発表者にも表情が見えないのは問題です。
勇気を出して、資料から目を話して、聴衆を見なければなりません。
反応を確認せずに進めるなら、ビデオレターと同じです。
だから原稿を覚えよう!と普段はすすめるのですが、毎日残業する会社員に暗記のための更なる残業をしろとは言えません。
ですので、最低限、スライドの構成とそれぞれに何が書いてあるか(大まかに)だけ覚えましょう。
そして、覚えたら、全てのスライドの切り替え部分だけセリフを作ります。
次のスライドの説明をする一言です。
例えば、
「では、詳しいデータをご覧に入れましょう」 → データのスライドが出る
「3つの数値目標を立てています」 → 3つの数値目標のスライドが出る
「以上の理由から、我々はプランBによる投資プランを提案します」 → プランBのスライドが出る
こんな感じです。
セリフを言ってから、その内容のスライドを出す。これだけです。
時間がなくてもできそうですよね。
一言添えるだけです。
単純ですが、たったこれだけで大きな差別化になります。
ほとんどの場合、スライドを発表者と聴衆が同時に確認してしまいますから、一緒にスライドへ頭が向いて、必ず「はい、こちらが詳しいデータです」と言ってしまうのです。
「はい、こちらが3つの数字目標です」と後頭部を見せながら話し、聴衆はその後頭部越しのスライドを見ています。
この構図がマイナス印象です。
発表者と聴衆は立場が違いますから、一緒に受信側に回ったら滑稽に写ります。
一言のセリフの有無で、パワポを使っているか、パワポに使われいるか印象を操作できるのです。
次のスライドが分かれば、切り替わりの瞬間、聴衆の方に顔を向けられます。
その一瞬は、メモを取る人も周辺視野の変化に気づき全員がスクリーンを見る瞬間ですから、表情を見て、目で訴えるチャンスです。
その後の展開に困ったら「このスライドが重要なんですよ」なんて言いながらチラッと見ればカンペになります。
まずはそこからプレゼンテーションの気持ち良さを味わって欲しいです。
重要なのは、聴衆と同じ動きをしない心がけ。
突然のプレゼンテーション依頼が来たら、よければ使ってみてください。
スライドをめくりながら脳内でシミュレーションするだけで準備できるから時短&省エネですし、舞台の上でも話しながら余裕ができて反応も上々です。